2005年11月17日

ホントは面白い『イン・ハー・シューズ』

この記事は
桂木ユミの「日々の記録とコラムみたいなもの」というブログの
理解しがたい姉と妹の関係◆『イン・ハー・シューズ』という記事に言及しています。


>桂木ユミ様
私のレビュー記事にトラックバックをいただきましたので、さっそく拝見いたしました。

また、このような仰々しい言及トラバになってしまった事、深くお詫びいたします。
そもそも貴記事へのコメントで十分なのですが、書いているうちに長くなってしまったので、急きょトラバに変更しました。

そもそも、ローズはどうしてあれほどまでにたくさんの靴を集めるようになったのだろうか。容姿には自信がないにしろ、弁護士という硬い職業に就いていて、自分の現在に満足はなかったのだろうか。ワードローブの中の洋服に似合わないような派手な靴をあれだけ集めるという、その意味が分からない。


この「ローズはどうして靴を集めるのか?」という内容に対して私なりの考察を述べさせていただきますと、ローズはマギーが羨ましいんじゃないでしょうか?
どんなに出来が悪くてもマギーのほうが母親に似ているというのが私の中でのキーポイントです。

どんなにがんばっても自分には真似の出来ない生き方。
まあ、ろくでもない妹なんで真似したいとは思っていなかったのでしょうが、深層心理ではわかりませんよね?
するとこのローズの靴収集癖。良い風に解釈すると、それは彼女なりのストレス解消法なんじゃないかと思います。
ローズもきっとこの靴を履いて「あーしたい、こーしたい」ということがいっぱいあったに違いありません。
ですが、なまじ出来が良い為に自己の理性や弁護士という肩書きなどの一般常識がそれを邪魔した。(可能性は高い)

意味なく買ってくるという観点に固執するならば、うちの義母がそんな感じです。
とにかくイライラしている時ほど物を買い込んで来ます。

ま、傍から見てるほうは「何でやねん!」とツッコミを入れたくはなりますが・・・。


妹のマギーもとんでもないあばずれで、容姿に自信があって奔放なだけならいいが、姉を訪ねてきた恋人を誘惑して寝てしまうなんて最低だ。そもそも、バレなければいいと思ったのも問題だが、それがバレて「ごめんなさい」で済む問題ではないだろう。それともアメリカとは、それくらいセックスに対してフリーな感覚を持っているのだろうか。私には理解出来ない。この問題は、その後のローズとマギーの関係がどうなろうと、ずーっと私の心の中に引っかかっていて取れなかった。恋人を寝取られるという屈辱を妹から受けたのに、結局はローズがそれを許す「きっかけ」が全く分からなかった。



そもそもローズがマギーを許す「きっかけ」とは、そんなに難しい事ではなかったのではないでしょうか?

そこで私は「実はローズは無条件で初めから許している!」説を提唱します。
直接的なきっかけは、サイモンと出会いジムがいかにつまらん男だったか、ということに気がついたからなのでしょうが、あ、ここでローズが引っかかってたのは、マギーをサイモンに合わせると嫌われちゃうと思っていたいう点でしたよね。
実はこの場合、歳の離れた弟を持つ兄の身としては無条件降伏もアリではないかと考えます。
私が今、弟と何かがあって、すっごく憎たらしくなったとしても、多少の時を経て、弟が少しでも子供の頃のように「おにいちゃん」と慕い呼んでくれていた時のような感覚を見せたならば、最終的に頼られてるんじゃないかと錯覚してしまい、「ま、しょうがないか」となってしまう筈だからです。
それは親がどんなに子供を叱りつけていても、子供の「ごめんなさい」の一言で許してあげちゃう感覚に似ているのではないでしょうか?
特に姉妹の歳が離れていて、早くに母親をなくしているというのであれば、ローズのマギーへの責任の重さや、継母に虐げられてきたかもしれない青春の日々(そんな伏線あったよね?)は、容易に想像できます。
ただ、わだかまりは残ってるので素直になれない。
そんなトコではないでしょうか?

セックスに関しては、実際アメリカという国はセックスにおおらかな国なのかもしれませんが、日本でも同じような事があってもうまくやってる兄弟は、多くはないにしても、けっこういると思いますよ。
それはセックスだけが男女の絆を守るものではなくなってきているということにも繋がっているのではないかと思います。
これがもしマギーとサイモンがやっちゃったという事だったら話は別かもしれませんが、まあ、相手はジムですから、ある意味マギーに感謝したほうがいいのかも?あんな男とは遅かれ早かれダメになっていたことでしょう。
もしかしたら、マギーに人生を狂わされた男ジムという路線かもしれませんが、のうのうと弁護士事務所に居座っている時点でたいした事ありませんよ、絶対。


色々書いたが、このストーリーの最大の欠陥は、ローズとマギーという二人の姉妹を同時に描こうとしていたことだと思う。ローズをただの脇役に回し、マギーの精神的成長のみを重点的に描いていれば、もう少し理解出来たかもしれない。


僕は今回キャメロン・ディアス(マギー)が主役だと思い込んで見たクチなので、極端な話「これってローズの話じゃん?」と終始見ておりました。


私はローズの気持ちだけに全くついていけなかった。「結果オーライで、めでたしめでたし」という話には、ローズと同じ「姉」という立場でこの物語を観ていて、どうしても同調出来なかったのだ。


ありゃっ!?
姉だからこそのローズの悲しい性なのかな?と思って見ていたのですが・・・。


最後にこの映画の特筆すべき点として私なりに3点ほど・・・
・姉がどんなに妹のことを思って、どんなに干渉しようが、妹は勝手に成長していくんだということ。
・何が起ころうとも、この姉妹にはお互いが必要不可欠な存在であるということ。
・マギーが人として成長し、ローズが幸せになれたということ。



僕も初めはこの映画がとくに面白いとは思いませんでしたが、時が経つにつれて、味のある骨太な映画だと思いだしました。

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posted by tomo at 00:32| Comment(6) | TrackBack(6) | INDEX【あ〜お】 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
姉バカこまったちゃん、激しく同意します!!
いいレビューでした。これでスッキリ寝れます。
ありがとうございましたm(__)m
Posted by こまったちゃん。 at 2005年11月17日 01:20
こんにちは。桂木ユミです。
「桂木ユミさまへ」という言葉を見つけて、再びやってきました。

なるほど、そういう観方があるのですね。
私は3つ違いの妹が居るのですが、とても仲がよく、そういう姉の立場で観ていて、最初から「あんな妹、信じられない」という目で見ていたのがいけなかったのかもしれませんね。

もう1度、完全にローズの視点で観てみると、また違うものが見えてくるのかもしれません。今度観る機会があったら、ぜひそうしようと思っています。
ありがとうございました。
Posted by 桂木ユミ at 2005年11月17日 09:16
ご訪問いただきありがとうございました。
世の中にはいろいろな考え方の人がいて、だからこそおもしろいんだとは理解しているつもりなんですが、断定的に自分だけを正当化するような文章にはむかっ腹が・・・。
今回はTB元に大人気ないコメントを残してしまったりもしたのですが、同じ兄バカ・姉バカとして似た気持ちを共有する人がいて、救われた思いです。
本当にありがとうございました。

上記コメントも微妙に許せない心の狭いこまったちゃんより
Posted by こまったちゃん at 2005年11月18日 07:48
随分遅くなってしまいましたが、私のブログに以前コメントを残してくださって。
どうもありがとうございました。

ローズは見た目太いていうよりも(←二重あごとかを強調したカメラアングルやったけども。)
ママハハのいじわるな昔の頃のいけてない
思い出を語るシーンで、
ローズが太いっていう設定が強調されて
いたかなぁと思いました。
Posted by laundry at 2005年12月18日 01:06
あらあら。わざわざコメントを書きにいただいて

もちろん、ローズは十分チャーミングでしたものね♪

関係ないけど。
私も「あらしのよるに」みたいなぁ。
Posted by laundry at 2005年12月18日 02:50
いえいえ、こちらこそ!
ちなみに『あらよる』は素直に感動しましたよ〜^^
Posted by tomo at 2005年12月18日 03:04
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